頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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東京ではたらく #246

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東京で働くことが決まり、物件探しが忙しい。勤務先から近いほうがいいとか、トイレとお風呂は別々とか、条件を絞るとほとんどない。それでも数少ない物件を見つけては、空き状況を確認する。同じような条件で探すひとが多いらしく、どんどん部屋は埋まる。見つけては、埋まっている、見つけては、埋まっている。そんなことを繰り返すうちに、自分の「東京での居場所」がなくなっていくような感覚になる。もちろん、まだ上京すらしていない。

「東京ではたらく」というのは、決してただ都会で働くということじゃない。「世界で最も混沌とした場所」のひとつである都市で、生きるということだ。今まで綺麗に作っていた色が、真っ黒になるような衝撃。もちろん東京で働くひと、一人ひとりをしっかりと見れば、確固たる個が存在している。だけど、東京に染まっているようにも見えてしまう。これは日本だと東京以外ありえない現象で、その染まった心に触れると冷たい。ぼくは、そんなイメージを持っている。

誰かに染められ、誰かを染める。東京という都市の怖さは、人々の感染によって成り立っているのだろうか。言葉にはしづらい怖さがあるから、現時点で「居場所がない」と感じていることが、不安をあおる。きっと、いつかはこうなる予定だったのだろうな。幸い多くの友だちが東京にいるので、なんとか踏ん張って生きていきたい。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。