頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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初心という記憶を外部化すること #342

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・今日は雨が降っていたのかな。

朝早く起きれたので、ランニングすることにした。とはいっても朝食のシリアルにかける牛乳が切れていて、買いに出かけたようなものだ。せっかくだから、走ってみる。そうだ、朝マックにしよう。そう決めて外に出てみると、いつもと違う匂いがする。それは梅雨のときに、アジサイから漂う匂いだった。

ぼくは雨が好きだ。というよりか、雨が降って漂う花の香りが好き。

***

最近、だんだん暖かくなってきた。外を見ればひとは半袖になり、太陽の照りをきつく感じているようだ。ちょっとお昼ご飯を買いに出かけただけなのに、汗をタラタラとかく。朝と夜はひんやりするけど、もう夏がやってきてるのだろうか。コンビニで買った大きい氷をコップに入れて、麦茶を注いでいく。そして、勢いよく飲み干す。

ぼくはキンキンの麦茶が好きだ。というよりか、麦茶ごしに当たる氷の音が好きだ。

***

この前に郵便受けを開くと、一枚の封筒が入っていた。一人暮らしをしていると、いろんな「お知らせ」が自分宛てにやってくる。けれど、たいていは葉書だから封筒というのは珍しい。そんな封筒を開けるとき、ぼくはドキドキしてしまう。あえて宛先は見ないでおけば…もう、心臓が出ていきそうになるくらいだ。

ぼくは封筒が好きだ。というよりか、封筒を開けるときのドキドキが好き。

 

雨の日に漂う花の香りも、麦茶ごしに当たる氷の音も、封筒を開けるときのドキドキも、子供の頃を思い出すから好きだ。子供のときを思い出そうとすると難しいのに、ふとしたことで思い出す。そんな感覚がきっとある。

初心だって、おんなじなんだと思う。「初心を思い出せ」って言われても、なかなか思い出せない。だけど初心を感じられるなにかを通してなら、思い出せる。それは手帳なのかもしれない、本かもしれないし、ボールペンかもしれない。いや、誰かかもしれない。そうやって記憶をモノに紐付け「外部化」することが、初心を思い出す手助けになるのだ。

 

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。