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〜自分と向き合う時間〜

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正論を「暴力でないもの」にするために #369

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・「相手のため」を想っていても、相手に”想い”が伝わらないといけない。

『あなたの話はなぜ通じないのか』と言う本を書評した。その本によれば、どうすれば話が伝わるのか、という本質的な解決案に「メディア力を上げる」というのがある。

世の中のコミュニケーションというのは、なにを言うかより、誰が言うかだ。同じことを言ったって、自分が信頼を置く人か、そうでないかで意味付けが変わってくる。たとえばUFO発見という話だって、お笑い芸人が言うのと、アメリカ政府が言うのとでは異なる気がしてしまう。

改めて、この「誰が言うか」というのはコミュニケーションの本質だ。だから本当に伝えたい…という想いで相手に言うことも、自分が相手にとって「どういう人か」によって、伝わることがあるし、伝わらないこともある。

この場合「正論」を例に挙げるとわかりやすい。

正論を言うと、相手が嫌な気持ちになることがある。というのも正論というのは、その話し手の目線が必ず聞き手よりも高くなってしまう。だから「(たしかに正しい。でも)どうして、そんなこと言われなければならない…?!」と思わせることがある。

しかしそう思わせるかどうかは、相手が自分をどう思っているかで決まる。

正論というのは、よく切れるナイフだ。使い方を間違えなければ役に立つものの、誤ると人を傷つける。”暴力”にしないためには、正論を言うまでに信頼関係を築き上げておく。信頼のないところに持ち込むと、関係に亀裂を生む。

冒頭で紹介した書籍の筆者は、相手から見た 、自分の信頼の度合いを「メディア力」と呼んでいると思う。どれだけ「相手のため」を想っても、相手に”想い”が伝わらないといけない。そのために「メディア力」を上げておくと良いんじゃないかな。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。