東京の魅力の裏側 #446

・便利というのは人の欲望をギュッと詰めたようなものだな。

東京が好きだ。それは好奇心がくすぐられるからだ。歩けば、街ーーいろんな生活の営みがある。お店には事欠かないし、トレンドに載ったものから老舗の変わらない良さまで。そして自然ーー思ったより溢れていると思うと、東京って、すごく魅力的だ。

ただその都市としての完成度の高さが、開発されすぎたようにも見える。さきほど「自然が溢れている」といったけど、それは意図的に残されたり、作られたりしたんじゃないかなあ。

そういった意図、というのはどの都市にもあるのかもしれない。都市である以上、便利であることが求められるから、不便な理由になるものは排除されるだろう。そう思うと、便利というのは人の欲望をギュッと詰めたようなものだな。

こうしたい、こうあってほしい、といったニーズに応えるためにモノやコトが生まれる。そんなニーズこそ、人の「欲望」と言い換えられるものだ。そしてニーズに応えた結果、便利になった都市というのは欲望にまみれているとも思える。

だから東京に住んでいると不自然さ、いやらしさというのを感じずにはいられない。そこに住んでいるひとからは、便利なものに囲まれたぶんの”スタイリッシュさ”がある。良い悪いとかではなく、そういったことを東京が持つ魅力の裏側から感じるのだ。

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。