単身赴任焼きを求めて #490

・家の近くにある広島焼きのお店に行った。

「むかし、広島に店を出してたときにねえ、広島には支店がたくさんあるでしょう。出向してきたお客さん向けに”単身赴任焼き”、言うのを出してたんよ。野菜がいっぱい取れるから。」

帰り道、ほぼコンビニで弁当とサラダを買って帰ろうと決めていたところに「広島焼き」のお店が目に入った。それまでに何度も、そのお店がある道を通っている。目に留まったのは、初めてだった。

最近、野菜を摂らないといけないと思うようになっている。しかし「野菜を採れる食べ物」というのは、「サラダ」と「鍋」くらいしか知らなかった。そんなとき広島焼きのお店を見て、野菜が取れそうだなあと思った。

店に入ると広島弁に広島カープの野球中継が流れる。阪神ファンの僕からすると、アウェーだ。でも嫌な気がしないのは、広島のひとは優しい。みな常連のように見えたけど、わざわざ話しかけてくれる。「どこから来たの？観光で？」

別に、広島に限ったことではないんだよな。ただ僕の地元にも粉もん文化が根付いているからこそ、鉄板を囲んで頂く食事は特別だと思う。鉄板はかなりデカいのに、なぜだから距離が近くなる。従業員の方とも、お客さんとも。

もんじゃも、同じような気がするよ。あの、鉄板の魔法なんなのだろう。食を求めて店に伺う一方で、あの鉄板を囲んだ雰囲気を求めてしまう。リモートのおかげか、さらにそういう場所が愛しい。

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。これからも野菜不足になったら広島焼き、広島焼き。