頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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成長促進のスパイスのようなもの。

rock formations under white sky

・愛のムチという名のハレーション。

仕事をしていて、とある社長さんがこんなこと言っていた。<むかしはさ、社員に厳しいことを言ったもんだよ。でも今はさ、顔色伺っているんだよねえ、おれが。「愛のムチ」が伝わらなくて、「パワハラ」って言われるんだよな。>たしかに、いまの若いひとたちに「愛のムチ」という言葉は伝わらないかもしれない。たしかに、むかしは「パワハラ」という言葉がなかったから「愛のムチ」と言うしかなかったかもしれない。

ぼく自身も、「愛のムチ」ということばを分かったようで分かっていない。でもね、それは「若いから」ではなく、ムチを受ける側だからだとおもう。いわゆる「愛のムチ」というのは”(ムチを受ける)人物を想って”厳しくすること。優しくしていたり、ふつうに接したりしてたら、成長しない。だから中長期的な視点で負荷をかけることが、愛のムチの本質なんじゃないか。

でも受け手としては、厳しいことを言われて気分が悪く、周りの目も気になり恥ずかしい。愛のムチに隠されたメッセージも、素直に受け取るのがむつかしくなる。それにムチを与えられる状況では、目の前にある出来事に取り組むのが精一杯なこともある。だから本来の意図されるべき”中長期的な発想”など分かり得ないのである。ひとによれば「パワハラ」だと解釈してもおかしくない。

愛のムチはハレーションを生む可能性を秘めた、成長促進のスパイスのようなもの。刺激がつよいね。うまく作用するには、対象が中長期的に物事を捉えられたり、単に合目的的に考えられる必要がある。つまり、合理人間だ。それか対象が感情的な人間でも、ムチをふる相手を信じられていること。厳しいことの裏側にあるメッセージを受け取ろうとする、姿勢が作られることが必要だとおもった。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。