頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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チキンかあさん煮定食 #364

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大戸屋というのは、それ自体いつだってやさしい。まるで実家にいるようで、チェーンとは思えない。お米は五穀ご飯だし、ゴマシオだってタダである。お皿もかわいい。地下にある。いろんな要素があいまって、落ち着きを与えてくれる。「家庭の味とは違うけど、懐かしくて安心する」というコンセプトどおりの良さがある。

そのなかでも、ぼくはチキンかあさん煮定食が好きだ。お母さんじゃない。かあさんだ。そのなんとも言えない、ことばのチョイスもさることながら、やさしい味がする。「ミルキーはママの味」というけれど、そんなふうにお母さんを思い出す。でももしチキンママ煮定食だったら、もっとジャンキーで、ボリューミーなものだったと思う。

おおきなあくびをしたときに、匂いの記憶がよみがえってくることがあるけれど、チキンかあさん煮ならちょうどいい。カレーやとんこつラーメンは、イヤだ。食べた後に「ほんと食べてよかったなあ」と、悔いなしに満足できるのも良いところ。量もちょうどいいですし。なまえも、味付けもセンスを感じて、すっかり虜になっている。

ああ、やっぱり大好きです。ちょうど良い距離感のセンスなんだろうな。ハイセンスだからといって良いわけではないし、身近なセンスが優れているわけでもない。そんなことを学ばせてくれる、チキンかあさん煮定食。書いていたら、また食べたくなってきた。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。