頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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断片的なものを集める #367

・ばらばらで、まとまりのないものを。

飲み会のときに"コミュニケーション"をするとなると、まずテーマが存在していると思う。たとえば「疲れたね〜」という誰かの一言で、「疲れたこと」がテーマになる。「どれだけ、どんなふうに疲れたか」を話すことが求められているから、「楽しかった話」や「悔しかった話」というような別テーマを差し込んではいけない。

関西人の場合、テーマに忠実に則るのは勿論のこと、「フリを効かせてオチを決める」ことも、なにげに当たり前になっているんじゃないか。いわばビジネスシーンにおいて、結論から話した上で理由を説明するように、そうしなければ相手に失礼だという感覚がある。その感覚によって、関西人の話というのは、ある程度テーマに沿った興味深さが担保されている気がする。

テーマをあからめることは、聞き手にとってやさしいことだ。というのも、なんの話をされているかが分かるので聞きやすい。とはいえテーマを決めてしまう以上、聞き手はテーマに関する情報収集に必死になる。必要があるか、否かという判断基準で話の内容を精査する。

僕の経験として、テーマから逸れた話が重要でないとは言い切れない。話し手がポツリとはなった何気ないひとことが、聞き手にとって印象深いことがある。いわば「断片的な内容」、つまりまとまりないカケラのような部分から学びがあるものだ。要約記事を書いていても、話の根幹にはならないけれど、著者からの強いメッセージを感じる言葉というのがある。

断片的なものは、意外と人生にとって影響があるかもしれないと思っている。分析するほどの価値や意味はないけれど、サラッと強い意味を与えるもの。それらが頭の片隅に残るのなら、断片的なものを集めることは悪くない。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。