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カレーは寝かせたほうが美味しい #380

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・カレーが寝かせたほうがいい、というのは誰が決めたのだろう。

江崎グリコの『カレーの科学|一晩ねかせたカレーは、なぜおいしい?』によれば、こうらしい。そもそも肉・野菜・香辛料に含まれる糖質やタンパク質、アミノ酸などの成分が微妙に絡みあうことで、独特の「コク」が生まれる。一晩寝かすと、具材のもつ旨み成分や甘み成分がソースに溶けだすためによりコクが増し、よりおいしく感じられるのだ。

一方で、一晩寝かすことは「食中毒」のリスクもある。ハウス食品によると、保存方法を誤れば「ウェルシュ菌」という細菌がカレー内で繁殖をはじめ、腹痛、下痢などの食中毒を引き起こす。
参考:『一晩寝かせたカレーには要注意!!夏も冬も気を付けたいカレーの保存

カレーというのは、もともと一度にたくさん作っておく料理の代表だ。だから仕方なしに次の日も、その次の日も食べないといけないことがある。カレーが寝かせたほうがいい、といわれるようになったのは、そんな「貯め置き」の料理ならでは都合だとも思える。お母さんからすると、ほかの料理を作る手間が省けるし、子どもが文句を言っても合理的な感じで言い返せる。

そうしてカレーは寝かせたほうが美味しい、ということばは、生活の中で合意を得られた「スローガン」になったんだろう。言い始められた頃は、とくに科学的な合理性はなかっただろうけれど。そういった科学的な証明はなてくも、深く信じられている「考え方」がまだまだたくさん残っている。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。カレーが食べたくなってきた。