頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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1ヶ月1万円生活で感じた知恵 #478

Plant, Stone, Wall, Mortar, Brick, Drive, Grow, Win

1ヶ月1万円生活」という企画が好きだった。タイトルのとおり、1ヶ月を1万円で生活する様子がテレビで放送されていた。なにが好きだったかというと、「生きるためのアイデア」がふんだんに紹介されているところである。

その企画の醍醐味として、挑戦する芸能人たちは、それぞれ”自分らしく”生活しなければならない。たとえば料理が得意なタレントは、今でいうインスタ映えするような食事が求められた。他にもケチなお笑い芸人は、シャワーの代わりに「赤ちゃんのお尻拭き」で体を拭くのだった。

よく考えてみると、1ヶ月を1万円で生活するというのは1日あたり約300円だ。だから、過酷であることは間違いない。そんな企画を通して、ひとは過酷な状況において生きるために、知恵を振り絞る。その生活での知恵こそが、生きるアイデアである。

また「ただ生きれば良い」のではなく、企画として成り立たせるために「面白く生きるアイデア」を産む必要があった。それがまた、知恵を振り絞らせる。人が振り絞った知恵というのは、見ていて気持ち良い。まるでフルーツに滴る水、額に輝く汗のように清々しいものだ。

また逆説的に豊かな状況にいるとき、ひとは知恵を振り絞らないものだ。結局めんどくさく、疲れるからだと思う。だからこそ”1ヶ月1万円で生活しなければならない”と言ったように、必要に迫られた時だけ振り絞るのだ。

状況が苦しくなるほど、ひとは状況を豊かにするためにアイデアを出す。しかし豊かな状況においては、知らぬ間に状況を苦しくすることをしている。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。