頭サビ9割

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〜自分と向き合う時間〜

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一過性の流行には拍手がつきものだ #479

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・ロックバンドのThe Beatles(以下:ビートルズ)は、誰もが知っている音楽グループの一つである。もしそんなグループの概念が、この世界から消えてしまったら?

そんな空想の物語で話が進むのが『イエスタデイ』である。主人公の売れないミュージシャン・ジャックは、存在が消えたビートルズのかわりに「Let It Be」「All Need Is Love」を唄う。すると、今までは見向きもされなかった状況が一変するのだ。大手事務所からスカウトされ、まるでビートルズのように有名になっていく。

これらの話はフィクションだが、改めてビートルズの楽曲が持つパワーというのは計り知れないと感じた。なにせ世界中の人が知っていて、日本だと音楽の教科書に掲載され、初めて触れる海外アーティストである。ドライブで曲を流せば、みんなが何となく口ずさむことができる。

日本で言うと、誰なのだろう。そう考えてみると、サザンオールスターズが思い浮かんだ。キャッチーなメロディラインと、印象的なヴォイス。それに深いリリックというところも共通している。そう思えば「いとしのエリー」が「Yesterday」に似ていると思うし、「勝手にシンドバッド」が「Help!」に似ていると感じてきた。

ビートルズもサザンも、そういうわけで多くの人に愛されているわけだが、一過性の流行ではなく時代を超えファンを増やしている。流行に終わらない、というのは「本質的に良い」と感じるほどの価値があって、心が揺れる。思うに、心も揺れていないのに、拍手をするようなものは、一過性の流行りでしかない。

例えばお笑い芸人で、M1チャンピオンになるようなコンビの漫才を初めて見たときは、面白いと同時に心が揺れる。一方で、リズムネタを擁して一年で消えていくような芸人を見たときは、笑いと同時に拍手したくなる。うん、みんながすぐ拍手したくなるものは、案外価値がないのだと思った。

 

今日も「頭サビ9割」に来てくださって、ありがとうございました。よっ!(拍手)